妖精とか魔法とか そんな おとぎ話のような存在を信じてみたいと ちょっぴり いえ かなり本気で思っています
ね、やっぱり変わり者でしょう?
妖怪もその一つです
人間の弱った心の隙間に入り込んで 悪さをするイメージでしょうか
顔つきの険しい人を見かけると 厄介な妖怪を背負い込んでいるんだなぁと思います
博物館で開催されている 『水木しげるの妖怪 百鬼夜行展』に行って来ました
空想の生き物が 確かに日常に存在しているかのようなリアルな作品ばかりで グイグイ引き込まれました
生活の中や身近な自然の中に ひっそりと紛れ込んでいる妖怪たちは 本当に実在するのではないかと思える迫力です
子供のころ悪さをすると『夜寝るときにお化けが出るぞ』とか『雲の上から閻魔様が見てて舌を抜かれるぞ』とか言われたのを思い出します
不貞腐れながらも 自分では見れない頭の後ろに 得体の知れない何かが『イヒヒ』とニヤつきながら ピトリと張り付いている気がしたり はるか彼方の空の上から ギョロリと二つの眼に睨まれているのを感じたりして 落ち着かない気分になったものです
死んだときに閻魔様の足元で 生前 自分が犯した悪行がビデオ(古い)で再生され それによって天国行きか地獄行きか判定が下される なんてことを信じていました んー、今も少し信じています
魔がさしたときの戒めとして 充分役に立っていると思います
水木しげるさんの妖怪は おどろおどろしさの中に可愛げもあって 憎めない表情のものばかりです 邪気・邪鬼ですね
草木の葉の一枚一枚 風景の奥深さ 人間の仕草の一部始終など 手を抜いた箇所が見当たらない繊細さです 描写の緻密さから 絵を描くことが心底楽しくて大好きだったんだろうなぁと想像がつきます
戦争を経験されている水木さんにとって 妖怪は身近な存在だったのでしょうね 空想であり実像であったのだと思います
私は戦後生まれですが 子どものころ 名古屋駅のデパートへ連れていってもらったときに 傷痍軍人の方たちを見かけたことがあります
妖怪より恐ろしいのは人間なのかもしれません
久しぶりに出向いた展覧会は 見応えのある楽しいものでした
おどろおどろしい妖怪には なるべく会わずにすみますように
でも 座敷童子と河童には是非とも会ってみたいと思っているのです
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